いつもひねくれて天邪鬼で懐疑的。
そんな私が目の覚めるようなワクワクを感じた一冊を紹介!
今回はこちら↓
『動物と人間の世界認識 イリュージョンなしに世界は見えない』日髙 敏隆(著)
イリュージョンと聞くと、皆さんはどのようなイメージを持つでしょうか。
生き物の話なのになんか非科学的?と思うかもしれませんが、
例えば、「リンゴは赤色」という事実は本当は幻想だと言われたらいかがでしょう。
実は、イヌやネコ、ニワトリやトンボがリンゴを目の前にしたとき、彼らの見る世界に「赤い」リンゴは存在しないのです。
私たち人間に紫外線を見ることがない一方で、カラスやモンシロチョウは紫外線を頼りにエサを探したり異性を見つけたりしています。
動物と人間の差だけではなく、同じ人間でも生まれた時代が違えば価値観、見える世界がガラリと変わりますよね。
本書では、私たちが普段見ている世界というのは単なる事実の集まりなのではなく、 私たちの脳が構築した幻想や錯覚に過ぎないということに気づかせてくれます。
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こんな人におすすめ
自分の目に映る事象が実は錯覚なのではないか?と一度でも感じたことがある人には是非読んでいただきたいです。
認知や心理学にも関わってくる内容で多角的に物事を考えることが好きな人におすすめです。
動物の話題に限らず人間の歴史や宗教についても触れられています。
こんな方におすすめ
- 世の中の「常識」や「普通」に疑問を抱いている人
- 人間や動物の行動学、進化について知りたい人
- バイアスについて興味がある人
この本の要約
動物や人間がどのように世界を認識し、理解しているのかを探る本です。
私たち人間が見ている世界は、虫や鳥、犬や猫から見えている世界とは全く異なっていると言っても過言ではなく、
生き物がみんな同じひとつの世界を見ているのではなく、
それぞれがそれぞれに適した事実を選び取って認識しているに過ぎないと説いています。
したがって、私たちが見ている世界が単なる事実の集合ではなく、
感覚や脳が作り出す「イリュージョン(=錯覚)」によって構築されているのです。
また、同じ人間という種でも過去の経験や文化、時代によって現実をどう捉えるかが変わるため、同じ場所にいたとしても、同じ映像を見たとしても全員が同じ「世界」を見ているわけではないのです。
この本の感想
この本を読んだ人のレビュー
この本を読んだ人のレビューを見てみましょう。
Amazonレビュー
身近でありながら壮大、独創的かつ現実的、科学的にしてファンタスティック、
しかも語りがどこかユーモラスで、あちこちクスクス笑えました。
生物から見た世界:
とても読みやすくあまり本を読まない人でも楽に読むことができるだろう。
難しいことをテーマにして書いてあるが猫や蝶などを例に出してわかりやすく書いてある。
物の考え方や見かたが広くなったと思う。
まとめ
動物と人間の世界認識について比較しながら科学的・哲学的に探求した一冊です。
種間の差みならず、人間同士の間でも時代や文化によって世界の見方は変化するものであり、
さらには同じ人間でも経験によって別の価値観を持ち得ます。
そういった意味で、私たちはみんな個々の世界を持ち合わせた生き物であり、共通のひとつの世界というものは存在しないということを説いています。
この本を読むことで、私たちが普段「当たり前」「常識」と思っている現実が実は非常にグラグラとしたもので、いかに主観的な認識であるかに気づかせてくれます。
はじめはイメージしにくいイリュージョンという言葉も読み進めていくうちにどんどん解像度が上がり、読み手の視野を広げ世界を大きく変えてくれるでしょう。
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